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うまんちゅの惑星

50代。午年生まれ。夢を失い失望の連続で惑星の果てを彷徨ってる気分だが、“なんくるないさ”の気持ちで日々の出来事を綴る

自宅売却

確か、31、2才の頃に新築で建てた初めてのマイホーム。
未だに移り住んだ日付が分からない。
多分、平成10年の7月の10日前後に住み始めたのだろうと思う・・・

それから21年が経過した2019年の6月、
我がマイホームの購入希望者が現れた。


自宅が売却出来たので気持ちはすっきりしたかって?

自分の答えは「モヤモヤしていて、ホントにこれでいいのか?って言う想いが強い・・・」


約3年前に、
とりあえず、売れる物なら売ってみろよっという軽い気持ちで、
知り合いの不動産屋さんに自宅売却の案件を持ち込んだ。
この不動産屋さんは有名でもなく、スタッフ4人で、インターネットの扱いもへたくそな弱小なローカルの不動産屋さんである。
案の定、約3年の間に物件を見に来たのは結局二組の家族持ちだけだった。

なかなか反応もないので、
今年の五月頃、委託扱いを別の不動産屋さんへ切り替えようかなって、知り合いに相談をしていたら、
六月中旬にある家族が、物件見学として訪ねてきた。
60代後半の親父さんと20代の娘さん二人と息子さん一人の四人家族。

男ひとりの生活しながらの状態なので、家の中は決して見映えが良いとは言えなかった。
とりあえず家の状況を詳しく説明した。
例えば建築後に一度もしていない外壁塗装と屋根の防水塗装の必要性、
そして使用不能になった給湯器の石油ボイラーの交換が必要との事。
他にも、最低限のリフォーム費用に約300万円前後かかる可能性も強調して説明をした。

特にデメリット部分をクドイいくらいに説明をした。

なぜ「デメリット部分」を?って思われるかも知れないけれど、
最初から購入意思が強い人ほど、デメリット部分は余りきにしないからだろうから、交渉過程を篩にかけたほうがスムーズに話が進むだろうとの想いもあった。

売買に関する今回の話の進行は、
僕の予想以上の早さで進み、その日の内に購入意思を不動産屋さんに告げていた。

人間の感情って不思議なもので、
急激に売却の話が進行しはじめた時に、僕は急に“売りたくないな”っていう訳のわからない心境になってきた。

とりあえず、その購入意思を示した家族に、
夜間にもう一度周辺の環境確認をお願いしたら数日後に訪ねてきた。

僕はますます“売りたくないなぁ”っていう気持ちが強くなったので、
築21年目での経年劣化状況と、郊外というこの場所の状況が通勤に不利な状況を、
あえてハードルを高くして説明した。

結局その購入希望の家族は約三週間の間に5回も訪ねてきてくれた。

5回目には設計事務所による“既存住宅状況調査”ということまでやった。
約7,8万円前後の費用がかかるらしいけれど、購入希望の家族が負担するのであればという条件で調査を受け入れた。
後で聞いたところによると、売り手の僕が“デメリットばかりを強調すること”への対応が不自然に感じたらしいとのこと。

なぜ“売りたくないなぁ”っていう気持ちが未だにあるのか?

それは、もう二度と自分で新築住宅を作ることが出来ないかも知れないという“不安”な気持ちがあるからなのだろうと思う。
また、お互いの感性も違うのに、買い手にいくら物件の良いところを説明しても、購入後に後悔されることが僕には耐えられないからだと思う。
だから、特にデメリット部分をクドイいくらい説明をした。

それでも、この築21年の物件を購入したいとの事だった。


初めてのマイホーム。
築21年の間に実際に自分が住んでいたのは約5分の一の4年前後ではないのだろうか?
このマイホームのローン返済の為に、僕は約17年間は東京で路上生活みたいな生活をしていた。
今、我が人生を改めて振り返ると、ローン返済の為に住めなかった住宅の為に必死にもがいた人生だったなぁと思う。


ローン残高は残り1200万円余り。
毎月のローン返済支払額は約95000円。
返済期間は2033年6月までのあと14年も残っている。

この先、万が一、ローンの支払いに支障を来たして、競売扱いになった場合、
最悪400万円前後の債務を負う可能性も否定は出来ない事を考えると、
このタイミングが、売り時のベストなのかと割り切るべきなのかも知れない。


2019年7月4日木曜日の午前10時。
那覇市内の不動産屋さんにおいて、築21年目の自宅を売却するために、
売買契約書に判を押した。

まだ気持ちの整理がつかない。



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