うまんちゅの惑星

40代。午年生まれ。夢を失い失望の連続で惑星の果てを彷徨ってる気分だが、“なんくるないさ”の気持ちで日々の出来事を綴る

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あ、うん

あ、うん


向田 邦子 著


■ISBNコード: 4-16-727720-4
■判型/総ページ数: 文庫/233ページ
■価格: 438円(税別)
■発売年月日: 2007年8月15日 第5刷
■発行元: 文藝春秋







向田邦子の本を手に取るのは初めてである。
この物語はテレビ化と映画化もされているけれど、原作同様未見である。

物語は昭和初期の太平洋戦争をひかえた世相を背景に、戦友同士の水田仙吉と門倉修造との友情、門倉が水田仙吉の妻たみへの思慕を軸に、家族、父親、友情、恋愛が描かれる。

たみと君子、そして少女から大人へ成長するさと子の女たちのしぐさや表情が目に浮かぶ。
文体からはある種の艶が漂う。

仙吉と門倉を見て、神社の鳥居に並んだ一対の狛犬あ、うんのようだと、仙吉の父、初太郎が言うけれど、
「おかしな形はおかしな形なりに均衡があって、それがみんなにとってしあわせな形ということも、あるんじゃないかなあ」
とあるように、水田仙吉とその妻たみ、門倉修造それぞれは己の感情を理性で抑えながら、三人は微妙なバランスを保っている。
しかし、仙吉の娘さと子の観察力から語られるように三人の大人達はある種卑怯な存在として浮かび上がる。

友人が自分の妻に思いを寄せているのを知りながら、仙吉という男には嫉妬心という感情がないのか、僕には仙吉という男の気持ちが理解できない。

人間だから心は常に変化していくと思う。
そして、いつかはこの三人のバランスは崩れると思うが…

この物語の三人それぞれの感情が微妙であるだけに、読み終えてどこか心の襞に引っかかるんだよなぁ。
と、そう思う僕は、ほんとに純真ではないんだよなぁ (゚ー゚;

ちなみに
映画版では高倉健、坂東英二、富士純子で映画化されていたのは頭にあったので、高倉健が水田仙吉役で、坂東英二が門倉修造というイメージを重ね合わせて本書を読み進めていたのだが、実際の配役は逆だという事を知り、映画版も気になるところではある。






印象に残るキーワード



「おとなは、大事なことは、ひとこともしゃべらないのだ」

「おかしな形はおかしな形なりに均衡があって、それがみんなにとってしあわせな形ということも、あるんじゃないかなあ」

「早く、追っかけてゆきなさい」






本書の採点  ★★★



備考

★★★★★ 有数の傑作
★★★★  読み応えあり
★★★   まぁまぁかな~
★★    思ったより期待はずれ
★     ダメだ、こりゃ~


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