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うまんちゅの惑星

50代。午年生まれ。夢を失い失望の連続で惑星の果てを彷徨ってる気分だが、“なんくるないさ”の気持ちで日々の出来事を綴る

デッドプール

デッドプール


原題:DEADPOOL
公開:2016/6/1
製作国・年:アメリカ映画・2016年
配給:20世紀フォックス
上映時間:1時48分/CS/DOLBY・SRD
鑑賞日:2016/7/1  シネマイクスピアリ(S1)

監督:ティム・ミラー
出演:ライアン・レイノルズ、モリーナ・バッカリン、エド・スクレイン、T・J・ミラー、ジーナ・カラーノ、ブリアナ・ヒルデブランド、ステファン・カピチッチ(声)、レスリー・アガムズ、ジェド・リース、カラン・ソーニ


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元特殊部隊のウェイド・ウイルソン(ライアン・レイノルズ)は、街にはびこる小悪党どもを好き勝手にを懲らしめて、金を稼いで生計を立てていた。
ある日、バーで女性のヴァネッサ(モリーナ・バッカリン)と出逢い、互いに抜群の相性を感じた二人は同棲を開始した。
幸せに満ちた日々を過ごしながら互いに結婚を決意し、幸せの絶頂にいた矢先、ウェイドは突然末期癌で余命宣告を受けてしまう。
幸せの絶頂にいた矢先がまさかの人生の暗転・・・
その時、黒服の怪しげな男がウェイドに近づき、癌が治る治療方法を提案されて治療話に誘われた。
ウェイドは悩んだ末にその治療話に自分の命を賭けることを決めて謎の組織へ向かった。
だが、ウェイドは騙されて壮絶な人体実験を受けさせられてしまい、秘薬を注入されて驚異的な回復能力と不死の肉体を得たミュータントに変えられてしまう。
謎の組織の本当の目的は、人間に肉体改造を施して戦闘マシンに造り上げる為の人体実験を行う犯罪組織だった。
ウェイドの癌の症状は克服されたのだが、顔面の容姿が酷く変貌してしまい、恋人のヴァネッサに会うことに躊躇することになった。
怒り狂った感情と醜く歪められた顔をマスクの下に隠した赤いコスチュームを身にまとったウェイドは、犯罪組織と人体実験を施したエイジャックス(エド・スクレイン)への復讐を誓うのだが・・・

マーベル・コミック原作の「X-MEN」シリーズのスピンオフで、「ウルヴァリン:X-MEN ZERO」にも登場した異色のヒーローを主役に描く映画「デッドプール」は、全米公開では過激な暴力描写の為にR指定という鑑賞年齢制限付作品ながらも全米累計興行収入が3億6千万ドル(約360億円)超の大ヒットを記録している。
監督は、視覚効果分野出身で初長編作となるティム・ミラー。



主役のデッドプールを演じるのはライアン・レイノルズ。
彼はDC陣営の「グリーン・ランタン」で主演を張るものの作品評価では叩かれて、興行収入でもコケてしまって暗雲漂う俳優生活の中でのスター街道へ浮上すると云われているけれど、彼の魅力というよりも映画の尖がったキャラクターや遊び心満載の構成が映画の成功になったんだと思う。
「ロード・オブ・・・」シリーズのイアン・マッケランとジョン・ハートのように、ライアン・レイノルズもライアン・ゴズリングと雰囲気が被ってしまい区別がつかない人は多いんじゃないのかなぁ。

物語は映画の中のキャラなのに、画面越しの観客席に向かって語りかけたりする。
オープニングのタイトルバックから“監督はギャラが高すぎて役立たず”とか“この作品はウルヴァリンにゴマすって製作した映画”だとかスタッフやキャストをdisる字幕から始まり、リーアム・ニーソンは3度も娘を誘拐されて馬鹿なオヤジだねという「96時間」ネタ、「127時間」のあのネタ、そしてヒュー・ジャックマンをdisることも忘れない。
“ベッカムはヘリウムみたいな声なのに顔がいいからモテル。ライアン・レイノルズは顔はいいけど演技は酷い”や“緑のスーツ姿にはしないでくれ・・・”といった他の映画作品への風刺やオマージュを込めたセリフが多く散りばめられている。

画面越しの観客席に向かって語りかけることを“第四の壁”っていうらしいけれど、そういう作品で忘れられないのがジョン・ヒューズの「フェリスはある朝突然に・・・」だったのを今でも覚えている。
このデッドプールも、あの「フェリスはある朝突然に・・・」そっくりのエンドロールになっていて、“まだ、ここにいるの? 映画はもう終わりだよ、帰りなよ”と続いて、デッドプール続編に関することもちょいと言って映画は終了する。

世界人類の為に戦うわけでもなく、正義の為に戦うわけでもない。
最愛の恋人のハートを取り戻したい切実な思いを、銃撃や二刀流の刀さばきのバイオレンス描写でヒーローらしからぬ毒舌家で自己中心的という型破りなキャラクターが暴れまわるチャラくてアクロバティックで屈折した映画とも言える。
「キック・アス」+「悪魔の毒々モンスター」+「マッドマックス」÷3=「デッドプール」って感じだった。

この作品はR指定という鑑賞年齢制限付作品ではあるけれど、中学生なら隠れてでも見て欲しい(笑)
僕が中学生の頃に見た「マッドマックス」のように、多感な時期に見れば記憶に残るんだろうなぁと思う映画ではある。
いや、見ている学生は遥かに多いと思うけれど・・・(笑)
というか、いずれ作品がレンタルやら商品購入の段階で市場に出回って誰でも見られるといのに、今の時代にR指定という鑑賞年齢制限を指定することが理解できないよなぁと感じる次第ではある・・・







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■ キーワード
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「愛は世界中を芳香剤の匂いで包み込む美しいものだ」


「人生とは災難の連続だけど、たまに“幸せなCM”がはさまるドラマみたいなものだ」


「皆はヒーローをフルタイムだと思っている。肝心な時に、正しい選択をするのがヒーローだ。そういうチャンスを与えられたら、自分を犠牲にして欠点を克服して、友達を救い、敵を許してやれ。その時には余計な事は何も考えるな。世間から自分がどう見られているのか・・・・おい!?」





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■ 映画の採点  ★★★☆☆
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備考

100点満点で点数は★20点 ☆5点

★★★★★ 有数の傑作
★★★★  見逃せない
★★★   見応え充分
★★    話題作だけど…
★     ダメだ、こりゃ…

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