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うまんちゅの惑星

50代。午年生まれ。夢を失い失望の連続で惑星の果てを彷徨ってる気分だが、“なんくるないさ”の気持ちで日々の出来事を綴る

ザ・ウォーク

ザ・ウォーク

ザ・ウォーク

原題:THE WALK
公開:2016年1月23日
製作国・年:アメリカ映画・2015年
配給:ソニー・ピクチャーズ
上映時間:2時3分/CS/DOLBY・SRD/3D
鑑賞日:2016/2/19  シネマイクスピアリ(S14)

監督:ロバート・ゼメキス
出演:ジョセフ・ゴードン=レビット、ベン・キングズレー、シャルロット・ルボン、クレマン・シボニー、セザール・ドムボイ、ジェームズ・バッジ・デール


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かって、地上110階、高さ411メートル、当時、世界一の高さを誇った米 ニューヨークのワールドトレードセンターのツインタワーの間にワイヤーをかけて、命綱なしで空中をかっ歩した男が存在した。
お月さまに行った人間は何人もいるが 、ワールド・トレード・センターのツインタワーにワイヤーを張って空中を命綱なしで渡ったのはただ一人。
彼の名はフィリップ・プティ。

幼い頃に見たサーカスがフィリップ・プティの人生を決めた。
“綱渡り”に魅了された彼はサーカス一座に入りながら、サーカスの基本を身に付けていく。
しかし、サーカス一座の座長パパ・ルディ(ベン・キングズレー)と喧嘩別れをして、サーカス一座を離れてしまう。
その後、アニー(シャルロット・ルボン)と出逢い、路上でのパフォーマンスで生計を立てていた。
そんなある日、歯医者の待合時間で目にした雑誌“ワールド・トレード・センター”の記事を偶然見つけた時、ツインタワーの上空間をワイヤーロープを渡してその上空を歩きたいという野望に取りつかれてしまう。
フィリップ・プティは悪い熱に浮かされたかのように計画実現の為に仲間を集めて、ワイヤー・ウォークの技術を極めていく。
1971年、パリのノートルダム大聖堂の尖塔間での綱渡りを成功させた彼は、1974年、仲間と共に渡米したフィリップ・プティはまだ建設中のワールド・トレード・センターに潜り込んで、設計技術者、マスコミや観光客、ビル作業員や関係者を装って、徹底的にワールド・トレード・センター横断計画を立てていった。
1974年8月6日早朝、フィリップ・プティはツインタワーの上空間を繋いだ一本のワイヤーロープ上に足を乗せた・・・

9.11を境にしてもう誰も彼と同じ挑戦をすることができない実在のフランス人の青年の彼が果たした行為は偉業と呼べるのか?
それとも狂人のパフォーマンスなのか?
命がけの綱渡りを敢行した男の物語を、「バック・トゥ・ザ・フューチャー」シリーズ、「フォレスト・ガンプ 一期一会」などを手掛けたロバート・ゼメキス監督が映画化した「ザ・ウォーク」を鑑賞した。


2Dで見るつもりだったけれど、不入りのせいなのか、上映二週目で2D版は劇場での上映期間は終了していた。
2009年に公開された「アバター」を3Dで鑑賞して以来、メガネの煩わしさや割高な料金を考えると3D映画の魅力をあまり感じなかったので、二度と3D映画は観ないと考えていたけれど、今回はしかたなく3Dで鑑賞した。
尚、貯まっていたポイントを利用出来たので割り増し負担は400円で済んだ。

映画はフィリップ・プティ(ジョセフ・ゴードン=レビット)の語り口調で話が進んでいく。
幼少の頃のエピソードから大道芸人として路上でパフォーマンスをする描写のセピア調の映像から、後半クライマックスの綱渡りシーンまでストーリー展開はテンポよくトントンと進んでいくのだが、ただ、フィリップ・プティの“空中を渡りたい!”という気持ち、衝動への共感が感じられない。

2001年の世界同時多発テロで倒壊し、今はもう存在していない“ワールド・トレード・センター”の姿を最新デジタル技術を駆使して、74年当時のビルの高さから眺めた、ニューヨークの景色、その光景を見下ろした街並み、霧がかった空間を映像化して、映画を観る観客に”綱渡り”を疑似体験させようと試みている「体感型映画」と宣伝されているのだが、僕だけには3D効果の「体感」という臨場感を感じなかったし、スリル感やワクワク感も正直感じなかった。
ひねくれている性格のせいかも知れない。

とりあえず、フランス人の大道芸人フィリップ・プティの半生はプティ自身がノンフィクション「マン・オン・ワイヤー」として著したあと、2008年に本人や関係者の証言や再現映像で構成されたドキュメンタリーとして描かれ、アカデミー賞長編ドキュメンタリー賞を獲得している作品は先日アマゾンで購入していたので後日鑑賞をしてみたい。

しかし、10年前ならこの手の映画はそこそこヒットできる素材なのに、最新の視覚効果やゼメキス作品というキャッチでも映画の不入りのほうが気になってしまう。
話題にならない、ヒットしない理由を映画の鮮度というよりも、大人1000円、子供500円というシンプルな料金にしてもらい、入れ替えなしや二本立て、三本立て、名画座制度の復活など、現在の料金や興行システムを壊さない限り身近な娯楽としての映画の魅力は今後も拡がらないのにねぇ・・・










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■ キーワード
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「最初の一歩を踏み出すのが怖い」


「ニンジンは煮えた」


「“ステージ上では嘘をつくんじゃない”、観客はその嘘に気付いてしまう。」


「美しい1日だった。永遠に・・・」





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■ 映画の採点  ★★★☆☆
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備考

100点満点で点数は★20点 ☆5点

★★★★★ 有数の傑作
★★★★  見逃せない
★★★   見応え充分
★★    話題作だけど…
★     ダメだ、こりゃ…


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ブリッジ・オブ・スパイ

ブリッジ・オブ・スパイ

原題:BRIDGE OF SPIES
公開:2016年1月8日
製作国・年:アメリカ映画・2015年
配給:20世紀フォックス映画
上映時間:2時22分/CS/DOLBY・SRD
鑑賞日:2016/2/10  シネマイクスピアリ(S10)

監督:スティーブン・スピルバーグ
出演:トム・ハンクス、マーク・ライランス、スコット・シェパード、エイミー・ライアン、セバスチャン・コッホ、アラン・アルダ、オースティン・ストウェル、ミハイル・ゴアボイ、ウィル・ロジャース


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1957年、ニューヨークに潜伏していたソ連のスパイ、ルドルフ・アベル(マーク・ライランス)はFBIに逮捕された。
保険の分野で専門の活動をしてきた弁護士ジェームズ・ドノヴァン(トム・ハンクス)に、上司と政府関係者から“ソ連のスパイを弁護して欲しい”と、裁判での弁護を頼された。
国際政治とは無縁のドノヴァンは、敵国のスパイを弁護することに周囲から非難が浴びせられ、家族への危害が及ぶ恐れも出てきたなかでも、弁護士としての職務を果たそうとする。
祖国への忠義を貫くアベルとドノヴァンの“誰でも弁護を受ける権利がある”という信念は、やがて二人の間に互いに対する理解や尊敬が芽生えはじめていた。
死刑が確実と思われたアベルの判決は、ドノヴァンの弁護で懲役30年の刑となり賛否両論の裁判は終わった。
それから5年後、U2偵察機でソ連上空を飛行中だったアメリカ兵のフランシス・ゲイリー・パワーズ(オースティン・ストウェル)が、ソ連に捕らえられる事態が発生した。
1963年、アメリカとソ連の両国は水面下でアベルとパワーズの交換を画策していた。
しかし、政府レベルでの交渉が不可能のなか、アベルの弁護を担当したドノヴァンに、政府同士には出来ない交渉の依頼が託された。
ドノヴァンは交換を画策する為の極秘の対話をする為に東ベルリンへ向かうのだが・・・

1950~60年代の米ソ冷戦時代、たった一人で米ソのスパイ交換交渉に挑んだ弁護士の実話を、スティーブン・スピルバーグ監督、トム・ハンクス主演、ジョエル&イーサン・コーエン脚本で描き、本年度の第88回アカデミー賞に作品賞を含む6部門(作品賞、助演男優賞、脚本賞、美術賞、録音賞、作曲賞)にノミネートされた作品。


過剰な感情描写がなくて実話を淡々と描いているので地味な映画だった。
退屈はしないけれど、個人的には「ミュンヘン」のような緊張感があれば、娯楽的なな面白さがあっても良かったんじゃないかなぁと感じた。
トム・ハンクスだからある意味安心感して見れるのとは対照的にソ連のスパイ、アベルを演じたマーク・ライランスの演技が印象に残る
又、ヤヌス・カミンスキーが担当した映像は、アメリカとソ連が対立し、ドイツが東西に二分されていた冷戦時代の不安感と緊張感が伝わってくる。





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■ キーワード
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「規則など無い。規則にこだわるな。“規則が無い”と言うな、アメリカには“憲法”がある!」


「正義は皆に平等である」


「良い仕事とは言われた事を完璧に行う事だけでなく、正義に基づき行動する事が重要なのだ」


「子供の頃、よく家に来ていた人を思い出す・・・父の友人だったその人はある“連中”に何度も殴られて倒れた、しかし殴られる度に立ち上がった。よりひどく殴られても彼は再び立ち上がった。連中は殴るのを止めて“不屈”の彼を生かした。」





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■ 映画の採点  ★★★☆☆
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備考

100点満点で点数は★20点 ☆5点

★★★★★ 有数の傑作
★★★★  見逃せない
★★★   見応え充分
★★    話題作だけど…
★     ダメだ、こりゃ…

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