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うまんちゅの惑星

50代。午年生まれ。夢を失い失望の連続で惑星の果てを彷徨ってる気分だが、“なんくるないさ”の気持ちで日々の出来事を綴る

大統領の執事の涙

大統領の執事の涙


原題:The Butler
公開:2014/2/15
製作国・年:アメリカ映画・2013年
配給:アスミック・エース
上映時間:2時12分/V.V/デジタル
鑑賞日:2014/3/28  シネマイクスピアリ(S1)

監督:リー・ダニエルズ
出演:フォレスト・ウィテカー、オプラ・ウィンフリー、ジョン・キューザック、キューバ・グッディング・Jr.、ジェーン・フォンダ、バネッサ・レッドグレーブ、テレンス・ハワード、レニー・クラビッツ、マライア・キャリー、ジェームズ・マースデン、アラン・リックマン、ロビン・ウィリアムズ


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アメリカ南部の綿花畑の奴隷として生まれた幼いセシル・ゲインズは、農場主の理不尽な行為で母親を廃人にされてしまい、父親は殺されてしまった。
セシルは一人で生きていくために農場を飛び出した。
苦難の連続を経て、あるきっかけによって見習いからホテルのボーイとなり、やがて彼は大統領の執事としてスカウトされる。
ホワイトハウスの執事として求められる彼の立場は、それはその空間の“空気になる”事。
国を揺るがす重要な会議に立ち会えば、存在を消して仕事をこなし、黒人として大統領から質問をされれば、“求められる回答”で答え、いつでも忠実に働き続けていた。
キューバ危機、ケネディ暗殺、ベトナム戦争など、アメリカの歴史が大きく揺れ動く中、セシル(フォレスト・ウィテカー)は黒人として、執事としての誇りを胸に、ホワイトハウスで30年にわたり7人の大統領の下で働き続ける。
しかし、セシルの仕事に理解を示しながら、寂しさや不満を募らせる妻、白人に仕える父の仕事に反発し、反政府活動に身を投じる長男や、反対にベトナム戦争へ志願兵として赴く次男など、セシルの家族もまた、激動の時代に翻弄されていく。

2008年、黒人初の大統領にバラク・オバマが選ばれた時、ホワイトハウスで歴代大統領に従えた黒人執事ユージン・アレンの新聞記事を元にして、7人の米国大統領に仕えた黒人執事の物語を描いたヒューマンドラマ。


この映画、実話ではないんだよね。
実在のホワイトハウスでの執事だったユージン・アレンの手記をもとに、ホワイトハウスで働くこととなった黒人執事が実在の大統領たちのエピソードやアメリカでの公民権運動の歴史を背景に絡めながら、親子の葛藤を描くフィクションなのだ。
題材はいいし、俳優も揃っているけれど、映画「フォレストガンプ」のような映画的な感情を盛り上がてくれない。
詰め込みすぎて映画的な情緒の余白がないんだよなぁ・・・
リー・ダニエルズの前作「プレシャス」もそうだったけれどこの監督さんは描き方が下手だと思う。

主演のセシルを演じるのは「ラストキング・オブ・スコットランド」でアカデミー主演男優賞受賞のフォレスト・ウィテカー。
オプラ・ウィンフリーをはじめ、マライア・キャリーもリー・ダニエルズ監督の前作「プレシャス」に続いてノーメイクで演じているし、旬は過ぎている感がある脇役陣が充実しているのは意外に楽しめる。
特にレーガン大統領を演じるアラン・リックマンの雰囲気作りは上手い(笑)







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■ キーワード
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「給仕をする時は、部屋の空気になりなさい」


「 執事というのは、白人に従属している恥ずかしい仕事だという人もいるが、私はそうは思わない。
   彼らは、すぐれた職能で白人に仕え、白人の近くで真摯な仕事ぶりを見せることによって、黒人に対する信頼や親近感を得ているのだ。
    彼らもまた、戦士なのだ 」


「 アメリカは他国の歴史や出来事などについて口を出したがるが、自分たちの国では隔離政策を続けてきた。
   アメリカ人は強制収容所を笑えないし、200年余りも過ちを犯し続けてきたのだ 」


「世の中をよくするために、父さんは白人に仕えている」






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■ 映画の採点  ★★★☆
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備考

100点満点で点数は★20点 ☆5点

★★★★★ 有数の傑作
★★★★  見逃せない
★★★   見応え充分
★★    話題作だけど…
★     ダメだ、こりゃ…



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