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うまんちゅの惑星

50代。午年生まれ。夢を失い失望の連続で惑星の果てを彷徨ってる気分だが、“なんくるないさ”の気持ちで日々の出来事を綴る

マン・オブ・スティール

マン・オブ・スティール


原題:MAN OF STEEL
公開:2013/8/30
製作国・年:アメリカ映画・2013年
配給:ワーナー・ブラザース映画
上映時間:2時23分/CS/デジタル
鑑賞日:2013/10/5  シネマイクスピアリ(S8)

監督:ザック・スナイダー
出演:ヘンリー・カビル、エイミー・アダムス、マイケル・シャノン、ラッセル・クロウ、ケビン・コスナー、ダイアン・レイン、ローレンス・フィッシュバーン、アンチュ・トラウェ、アイェレット・ゾラー、クリストファー・メローニ


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「スーパーマン」シリーズが再起動した。

映画は
宇宙の遥か彼方にある、惑星クリプトンは滅びゆく運命を迎えていたところから始まる。
科学者であるジョー=エル(ラッセル・クロウ)は自らの命を諦めて、クリプトン星の生命情報を記録した“コディックス”を生まれたばかりの息子カル=エルに託して地球に送り出した。
その赤ちゃんはイリノイ州の農夫ジョナサン(ケビン・コスナー)とマーサ(ダイアン・レイン)夫妻にクラーク・ケントとして育てられていくが、
幼い頃から他人とは違う超人的で特殊な能力を持つせいで、孤独と苦悩の葛藤に悩まされる少年時代を過ごした。
成長して青年になったクラーク(ヘンリー・カビル)は、ジョナサンの“お前の使命を突き止めろ”という言葉を秘めて放浪の旅に出る。
その頃、クリプトン星の崩壊前に反乱を企てて幽閉されるも自由の身になった軍人のゾッド将軍(マイケル・シャノン)率いる反乱軍が、“コディックス”の行方を知っているかもしれないカル=エル/クラークがいる地球へ襲来してきた。
放浪先で氷河に埋まった宇宙船を発見して自身のルーツを知ったクラークは、己の“力”を隠して生きるか、“救世主”として生きるのか選択を迫られる・・・


製作と原案は、バットマンシリーズを再起動させて「ダークナイト」三部作で新たな伝説を作ったクリストファー・ノーランと、
「300(スリーハンドレッド)」のザック・スナイダーが監督を手がけた新たな「スーパーマン」は、これまで描かれてこなかったスーパーマン誕生の過程を描く。


クリプトン星の崩壊前後と、地球にやってきた経緯や、スーパーマンの胸のシンボル“S”の意味とは?
これまで曖昧にされてきた物語の要素と、
無敵の能力を備えながらも、“自分は周りの人間とは何かが違う・・・”と地球外からやってきた男の子クラークが成長するにつれ、様々な問題や事故に巻き込まれながらも、人前で“力”を見せずに抑えることを強要され、苦悩して育ったクラーク・ケントの少年時代から青年時代を、いかにして“スーパーマン”として成長の物語を描く映画前半部分。
中盤以降から後半はゾッド将軍率いる反乱軍とのバトルシーンが延々と続く。
ハイスピードアクションと呼ばれている戦闘シーンの映像は、「ドラゴンボール」のアニメーションをリアルな実写で見ているようで、ローランド・エメリッヒも唖然、マイケル・ベイも真っ青って感じで破壊シーンが続く。
“救世主”になるスーパーヒーローが破壊しまくるシーンを見ていてワクワクする気持ちなんかになれなかった。
バトルのなかで次々とビル群の倒壊描写が9.11を彷彿させる。
製作者たちはどこか感情が麻痺しているんじゃないかと妙な気分にならざろうえない。

時代が変わり、「スーパーマン」も変わらねばならない時代なのだろうか?

公開前にジョン・ウィリアムズのあまりにも有名なテーマ曲を使わない情報を知った時、どうなるんだろかと不安になったけれど、
音楽を担当したハンス・ジマーのスコアは体中に響き渡る重厚で力強いサウンドで、この「マン・オブ・スティール」の映画の色彩にマッチしている。

スーパーマンの新コスチュームは斬新でいい。
赤いパンツを履いた旧シリーズのコスチュームを見直すとやはりダサいね(*^-^)

新スーパーマンを演じるヘンリー・カビルは、誠実で好青年の印象を残していて悪くはない。
ただ、ロイス・レイン役のエイミー・アダムスには華が感じられない(僕好みじゃないってことです (~ー~;))

正体がばれないように息子を守ろうとする育ての父ジョナサン役のケビン・コスナーがいい味を出しているし、マーロン・ブランドのカリスマ性があったジョー=エル役を演じたラッセル・クロウも違和感のない存在感があっていい。
ゾッド将軍役のマイケル・シャノン、ダイアン・レイン、ローレンス・フィッシュバーンといった脇役も演技派で固めて手堅いが、新スーパーマン物語の「マン・オブ・スティール」には感情を刺激する情緒がない。

興行的、批評的にも大成功した「ダークナイト」は、アメコミの映画化でさまざまな影響を及ぼし、「スーパーマン」も“リアル”に描き直すことでのシリーズ再起動かも知れない。
しかし、観客をスーパーマンの世界観に引き込むのが強引すぎやしないのか?
近年のアメコミ映画のスーパーヒーローもそうだが、小さな子供たちが素直に楽しめる映画じゃないよなぁと思う。

ジョン・ウィリアムズの超テンションの高いテーマ曲にのってワクワクした、クリストファー・リーブ版の「スーパーマン」が如何にロマンティックで優雅だったのかが改めてわかる。(ただし、1、2作目のみ、3、4作目は駄作化になってしまったが・・・)







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■ キーワード
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「見殺しにすればよかったの?
  “子供たちは死ぬべきだった”」


「 お前は特別な存在だ。いつか必ず選択の時がくる。
どんな人間になりたいか決めるのだ。
善人だろうが、悪人だろうが、どちらの道を選ぼうとも、お前は世界を変える」


「まずは信じて見ることです。信頼関係はあとから生まれます」


「君たちは独りではない」


「この“S”は文字じゃない。クリプトンでは“希望”をあらわす印なんだ」


「最初のキスの後は冷めるって言うわ」





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■ 映画の採点  ★★★☆☆
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備考

100点満点で点数は★20点 ☆5点

★★★★★ 有数の傑作
★★★★  見逃せない
★★★   見応え充分
★★    話題作だけど…
★     ダメだ、こりゃ…





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