今シーズン二度目のひとりスキーへ行った。
目指した場所は「
戸狩温泉スキー場」
車内のBGMには高揚感をアップさせ、肌の艶が活性化する秘方の“マイフェバリット・ウィンターソング” をセットして東京を深夜0:40に出発。
ETCカードが使用できない為、片道7時間20分をかけてひたすら一般道を走行。
走行し始めてすぐに、BGMが鳴り止んだ。
取り付けて10年目のカーコンポがとうとう壊れたようだ。
車内は無音で静謐な空間に覆われてしまった。
フロントガラスの向こうには円いお月様の光が、悲哀感溢れている僕の顔を照らしだしている。
人は僕のことを「孤高のヒトリスト」と呼ぶのだろう
スキー場まで10数キロ手前辺り、国道117号飯山バイパスに入ると路面凍結で危うく追突しかねないヒヤヒヤの連続だった。
ブレーキが効かず、ハンドルに伝わる振動で車の姿勢も危うい状態。
仕方なく、交通量の少ない裏の街道に回避して、様子を見ながら道を進める。
しかし、スキー場の駐車場手前の緩やかな坂道では立ち往生状態。
一旦停止したのが間違いだった。
ギアをバックに入れて、道幅の狭い道路を2~300m後戻りし直すハメになった。
買い求めて4年目の中古のスタッドレスタイヤはずっと履きっぱなし。
しかも、助手席側後ろのスタッドレス1本はパンクの為、夏用のノーマルタイヤを履いたまま。
僕の歩んでいる人生は危なっかしいが、マイカーも危なっかしい。
午前8:00
スキー場に着いた。

この日の天気は、曇り。
外気温は-5℃。
風がないおかげで、身に凍みるほどの寒さを感じないのが良かった。

ゲレンデから見渡す風景はどんよりとした雪景色。
山肌も木々も雪に覆われている。
積雪量は250cm。
ここは標高が1200mもあり、豊富な積雪量と雪質はこれまで来た中で最高のコンディションだった。
リフト係のおじさんに聞くと、昨年に比べて積雪量は二倍だよ、と話していた。


頭上には粉雪がふわふわと、天使の羽根のように舞っている。
こうして白い雪の世界に立っていると、自分が、空も周りの風景も真っ白な世界に溶け込んでいくようだ。
妙な感覚が表れたなのはその時だった。
僕の心の闇の中に潜む腹黒い感情が体の表面に汗のように浮かび上がり、ピタピタと足元に落ちていく。
すると、白い雪の色が瞬く間に黒ずんだ色に変わり、そのどす黒い色がゲレンデ一面に染まっていく。
自分の心の奥底を支配しているダークサイドのパワーに僕は必死に抵抗するしかなかった。
我に返ると、「これからは謙虚な人間になりたい・・・」と、僕は天を仰ぎながら心に誓った。
(うぉ~、映像作家みたいな表現!)(ダメだ。病んでいるな、僕は・・・(;´▽`A``)

ゲレンデ頂上で気分を入れ替えて、深く深呼吸をする。
雪の匂い、冷え切った空気の匂いが心地よい。

ゲレンデはぺガサス、カシオペア、オリオンの3つのエリアに分かれており、18のコースにリフトは7機と、二年前に比べると縮小されているのが残念だなぁと思う。

「現在この国を覆っている不幸がなくなりますように・・・」
一部のスキーヤーからはパワースポットと言われているらしい戸狩スキー地蔵に、僕は邪念を捨てて祈る。
決して、MacBookProが欲しい、新しいカーコンポが欲しい、ホンダの新車が欲しい・・・等、我欲のことなど、想像すらしなかった (゚-゚;)ヾ(-_-;) オイオイ...
ランチはペガサスゲレンデにある“星フル降るレストラン”で“味噌ダレカツ丼”を注文。
料金は¥800。

今回選んだランチは完全に失敗だった。
戸狩産りんごをペースト状にした味噌ダレに惹きつかれたが、ボリューム、味とも“かつや”のほうがまだマシに思える。
それよりも他の人が食べていた“豚玉丼”のほうが美味そうだったなぁ
次回は隣のゲレンデを開拓しなければ心の成長が止まってしまうかもしれない危機感を覚えた。
(僕のメニュー選びの考え方は保守的なんだよなぁ)
男一人で味噌ダレカツ丼を食っている姿は、強がりを見せていても滑稽でどこか寂しそうに見える筈だ(笑)
混んできた店内に一人でいることが苦痛になり、できるだけ哀愁を見せずに店を出たかった…
こんな時にこそ、綾瀬はるかのような、長澤まさみのような女性が近寄り、僕の背中をギュッと抱きしめてくれたらどんなに救われる気持ちになれるんだろうか…吉瀬美智子もいいなぁ r(^ω^*)))
虚しい妄想ばかりしている自分が惨めになり、逃げ出すように店を出て、僕は白銀のコースを滑りまくる…力の続く限り(笑)
(読者の皆さんはもうお分かりですよね。お約束事なのでご勘弁のほどを… (;^_^A (汗)・・・)
結局リフトの利用回数は33回で、目一杯滑りまくった (゚ρ`)ァー ツカレタ
午後17:00
スキー終了後、ゲレンデ前の共同浴場「戸狩温泉(暁の湯)」へ向かった。
入浴料は500円。
熱い湯船につかりながら、心身の疲労をケアしたあと、
人目につかないように淋しい背中姿を隠しながら東京へ向けて19:00にスキー場を跡にした。
悲しい哉、帰りも片道7時間20分をかけてひたすら一般道を走行するしかなかった (ノ_-;)ハア…
帰路の途中、すき家で晩飯を済ますと案の定睡魔に襲われた(~ _△_)~ zzzZZZZZZ
小諸市のファーストフード前で22:30~3:40の間仮眠をとったあと、
東京に到着したのは午前8:00になった。