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うまんちゅの惑星

50代。午年生まれ。夢を失い失望の連続で惑星の果てを彷徨ってる気分だが、“なんくるないさ”の気持ちで日々の出来事を綴る

トゥルーグリット

トゥルーグリット

「トゥルーグリット」

原題:True Grit
公開:2010/3/18
製作国・年:アメリカ映画・2010年
配給:パラマウント
上映時間:1時50分/CS/DOLBY・SRD
鑑賞日:2011/6/3  シネマイクスピアリ(S1)

監督:ジョエル・コーエン、イーサン・コーエン
出演:ジェフ・ブリッジス、マット・デイモン、ヘイリー・スタインフェルド、ジョシュ・ブローリン、バリー・ペッパー、ブルース・グリーン



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マティ・ロス(ヘイリー・スタインフェルド)は、牧場主の娘として産まれながらも責任感と信念の強い14歳の少女。
父親が雇い人のチェイニー(ジョシュ・ブローリン)に無残にも撃ち殺されたとの知らせを受けたマティは、父親の遺体引き取りの為にオクラホマ州境の町へ一人で訪れる。
父親の遺体と対面したマティは、父の仇を討つ為に復讐を誓う。
その頃、逃亡者となったチェイニーはインディアン領の居留地に向かい、お尋ね者のネッド(バリー・ペッパー)率いる悪党達の仲間入りをしていた。
マティは、アイパッチをした大酒飲みの連邦保安官ルースター・コグバーン(ジェフ・ブリッジス)に犯人追跡を依頼するけれど、コグバーンはマティを子供扱いで相手にもしなかった。
それでもマティは決してあきらめない執念と高額報酬をちらつかせて、コグバーンに依頼を引き受けさせることに成功する。
さらに、別の容疑でチェイニーを追っているテキサスレンジャーのラビーフ(マット・デイモン)も加わり、犯人追跡の旅が始まり、3人にとって各々の“トゥルー・グリット<真の勇気>”が試される時が訪れる・・・

「ノーカントリー」のコーエン兄弟が、1969年製作のジョン・ウェイン主演の西部劇「勇気ある追跡」をジェフ・ブリッジス主演で再映画化。
本年度第83回米アカデミー賞で最多10部門にノミネートされながら全てを逃して、前哨戦のゴールデングローブ賞ではノミネートすらされなくて波紋を呼んだ話題作。


映画通には捻りの効いた演出ぶりで評価の高いコーエン兄弟の作品に対して、あまり面白いという感じを抱いていなかったので、鑑賞前には多少不安もあった。

感情移入はできないけれど、映画の作りとしてはシンプルなストーリーの割には退屈せずにしっかりと集中できる作品で、見逃さないで良かった。
シネマスコープの画面いっぱいを使い、地平線を馬が駆けていくシーンに重なり合いながら場面の繋ぎ目が美しい。
かと思えば、先住民の子供達を蹴り飛ばしたり、熊の毛皮を纏い馬に跨っている自称の医者など、シニカル的に笑える場面も意外に多かった。
後半エピソードの星空の下を滑走するシーンは神秘的で、感情を昂ぶらせてくれる。
長い髪を三つ編みにした少女が大人を相手に張り合うマティ・ロスを演じる、ヘイリー・スタインフェルドの存在感は今後注目していい。

僕個人的には、この映画の見方を意識的に違った角度から見れるようになれれば、これまでのコーエン兄弟の作品の良さが、より深く理解できるかもしれないと思った。





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■ キーワード
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「行為そのものが悪か? それとも法務上の悪なのか?」


「地面が凍っていて、固くて掘れない。埋葬してほしいなら、夏に殺されないと」


「時は瞬く間に過ぎ去る 」






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■ 映画の採点  ★★★★
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備考

100点満点で点数は★20点 ☆5点

★★★★★ 有数の傑作
★★★★  見逃せない
★★★   見応え充分
★★    話題作だけど…
★     ダメだ、こりゃ…





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