

「予知夢」
東野圭吾 著
■ISBNコード: 4-16-711008-3
■判型/総ページ数: 文庫/270ページ
■価格: 505円(税別)
■発売年月日: 2008年8月25日(第33刷)
■発行元: 文藝春秋
主人公、帝都大学理工学部物理学科助教授・湯川学と、警視庁捜査1課の草薙刑事のコンビが、不可思議な事件を科学的に解明する、「夢想る」「霊視る」「騒霊ぐ」「絞殺る」「予知る」の五編を収めた、東野圭吾の「ガリレオ」シリーズの第二作目。
「夢想る」は、逮捕された男は、17年前から少女と結ばれる運命を警察に供述するが…
「霊視る」 は「幸運な写真」を持つ女性が殺害された夜、その女性が霊となって姿を見せたが…
「騒霊ぐ」は行方不明者を捜す為に、ある家屋に入ると“ポルターガイスト”現象が起こるが…
「絞殺る」は町工場の経営者が絞殺され、保険金殺人として妻が疑われ、子供は“火の玉”を見たと証言するが…
「予知る」は不倫相手の女性が目の前で自殺を遂げた。しかし二日前に近くに住む少女が、同じ女性の自殺の“夢”をみたと証言する話しがでた…
五編のなかで「絞殺る」の編は、年間3万人以上の自殺者がいるこの国の現状とだぶり、舞台の町工場の背景が今の不況と重なり幾分沁みる。
そして「予知る」の編では、あ、この人たちは怪しいなぁと思うのと同時に、感情を乱すシチュエーションが他の四編より増していて、最後の少女の言葉のオチが、ミステリーとしての謎を残すのもいい。
前作「探偵ガリレオ」よりは採点が多少甘めになるが、それでも物足りない内容ではある。
しかし“湯川学”は探偵業を稼業にしたほうがいいんじゃないの?と突っ込みたくなるが…
印象に残るキーワード
「おまえが何といおうとも、今回ばかりは霊の力が作用したと俺は信じているよ。土の中にいた神崎俊之の無念が、ああいう現象を引き起こしたんだ」
「うん。それはちょっといえないけど、あたしにとっては幸運な写真」
「今度は事件をここへは持ち込まないでくれよ」
「あのおばさんがね、落ちていくの」
本書の採点 ★★★
備考
★★★★★ 有数の傑作
★★★★ 読み応えあり
★★★ まぁまぁかな~
★★ 思ったより期待はずれ
★ ダメだ、こりゃ~
そういえば昨日みた夢の内容は、自分の彼女と僕の友人が食事をするのだが、
いつのまにか友人に彼女を奪われて結婚される内容で、夢の話だが妙に切ない目覚めだった。
その前に見た夢も結婚がらみだったが、それは“早く結婚してくれぇ~”という神様のおつげなのだろか?
因みに夢で見た食事の内容は、イタリアンでペンネアラビアータだったことは断言できる (笑)


